今回は、フィレンツェで職人として働いている日本人女性についてのお話です。

 

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カバンを作る生産ラインの職人として働いている彼女。

数年前に会社をやめて単身イタリアへ渡ったそうです。

モノづくりがしたくてこの学校へ通いはじめ、卒業後はインターン期間をへて、

そのままここの工房で働いています。

 

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ここで使っている革は、羊やヤギ、オーストリッチ(ダチョウ)など様々。

その中からデザインの型をもとに、一つのカバンを仕上げていくのだそうです。

カバンに使うパーツを切ったり、手で硬い革を縫うための穴を開けたり、

そのときに使う道具を整えたりと、カバン一つにしても工程はたくさん。

一つ仕上げるのにも、たくさんの色んな修行をしてきたことがうかがえました。

 

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職人というと、黙々と一人で作業する姿が思い浮かびますが、

ここでは作業台も横並びで、他の職人とコミュニケーションを図りながら進めるのだとか。

遠まきに眺めていると、その様子はグループワークのようにも見えました。

 

少し話がそれるのですが、

色んな国のモノづくりや職人を見てきた中で、日本人の着実さや丁寧さ、

そして何か難しい状況に直面しても、心をフラットにして物事に向き合えること、

は、私たちが思っている以上にある種の特性なのかもなぁと感じました。

(その話を海外でしたときに、その精神は禅からきてるんでしょ?と言われましたが、そうなのかな…?)

 

それはさておき、話を聞けば聞くほど、同じ年代で、違う業界を飛び出し、

モノづくりを志して海をわたった彼女はとてもかっこよかった!

 

私もカナダで1年間暮らしてみて、大きく感じたことがあったのですが、

海外でその国の言葉を話しながら働くのは、本当に大変ということ。

それから単身でその環境に飛び込んだら、心のよりどころになる繋がりの大切さが身に染みた。

全て一から自分で組み立てていくのは、面白い反面、すごく大変だったな…。

彼女はその中で4年。

どんな未来を思い描いているんだろう?

 

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これからの目標・夢を聞いてみると、

まずは一つのカバンをきれいに作れるようになること!

職人として自分のお店をかまえたい、といった目標を想像していたので、

すごく彼女のひたむきさが伝わってきた。

私が見たら彼女のカバンはすごく立派だけど、彼女の職人としてのキャリアはまだ始まったばかり。

これから長い目で地道に経験を積んでいこうとする志がかっこいい。

私が言えたことではないけど、これからの彼女がとても楽しみになった。

 

フィレンツェに来てよかった。ここにきて本当によかった。

日本から遠く離れたところで、好きなことに一心に取り組む姿に、勇気をもらえた。

すごくやりたいことがあっても、小さな心配がつみかさなって、邪魔をしてしまうことってあると思う。

自分の未来やまわりのことを考えると、それが無意識にストッパーになってしまうことってあると思う。

それでも、やりたい!という気持ちに正直にぶつかっていく、

小さな心配を何度でも突破していく勇気が必要なのかもしれない。

 

あぁなんだか、今夜はドリカムを聞きたい気分です。笑