の朝は、早かった…
前日プノンペンからホーチミンにたどり着き、宿に着くなり眠ってしまった。
そしてバイクの行き交う音やお皿を洗う音、鳥の鳴き声で目が覚めた。
私が今滞在しているホステルは、看板もなく、通りの建物の間を通り抜けた奥の建物の3階の一室。
ホーチミンでは細長い建物が隙間なく建っていて、このホステルにたどり着くまでにもいくつもの家庭の生活を見れる。
ホステルというよりかは、一般的な家の一室で、2階にはいつ見てもテレビを見て寝転がっているおじさん、1階には部屋を貸してくれているお父さんお母さん、子供2人が住んでいる。
広さとしては想像以上に狭いのだが、必要なものをコンパクトに並べて、身を寄せ合うようにして生活している感じだ。
私の部屋は4畳ほどのところにベッドと風呂トイレが揃っていて、実にコンパクト。がしかし、それがとても居心地がいい!
そしてこの、ホーチミンの真ん中で生活音がそこかしこから聞こえるコンパクトな暮らしこそ、私が夢見ていたものだった。(かもしれない)
小学校5年生の時、雑誌’’雑貨カタログ’’にハマり、特にその頃ブーム?だったベトナムや中国のキッチュな雑貨に夢中になっていた。
スティールの椅子やプラスティックのカラフルな小物。
そしてそんな雑貨に囲まれて生活する都会の女性の暮らしに憧れていた。
そんな遠い昔に夢見ていたコンパクトでキッチュさを感じる部屋に泊まり、物語の主人公にでもなったような気分だった。
小説の、’’転がる香港に苔は生えない’’とか一昔前の香港映画の情景と重ね合わせて、楽しんでいた。
そしてこの感覚を持ち帰りたく、市場に行ってキッチュな雑貨をたくさん買おうと思っていた。
と、つらつら書いてみましたが、次は市場の様子が続きます!
Share your thoughts