滞在していたファームでは、一緒に暮らしているアルパカ達の毛から毛糸やフェルトを作り、それでニットや織物などの商品を作っていました。
今回は、アルパカの毛が毛糸になっていく過程を追ってみます。
少しアルパカの毛について説明すると、アルパカは繊維のつくりからウールの5倍暖かく通気性もいいのだそう。
モヘアよりも暖かいというので、隠れた保温の達人ですよね。私も最初は、カナダにアルパカっているんだ!寒いのに住めるのかなぁと思っていましたが、こうした毛に包まれているのでロッキーのような寒いところでも生息できるようです。
飼育も想像していたより大変ではなく、集団で仲良く暮らし、食べて美味しい、と色んな面でフレンドリーな動物でした。
そんなアルパカの毛は、5月か6月頃に刈ります。
飼い主によると思いますが、一緒に暮らしていた15匹はかわいい前髪があり、足元の毛がブーツみたいになっていました。
そんな中、10月のまだ暖かい時期に、刈った毛をきれいにし種類ごとに仕分けをしました。
その量は大きなビニール袋にして30袋…
アルパカ達はひたすら仕分けされていく自分たちの毛を眺めていました。
刈った毛束の中には細ーい繊維に牧草や小石がたくさん絡まっているので、それを取り除いていきます。
繊維は水分を含むとダメになってしまうのでこの段階では洗わないで、あくまで手作業できれいに…。そのためもあって、梅雨に入る前に毛を刈ってしまうんですね!
毛は、ゴワゴワしたもの、柔らかくフワッフワのものもあって、生えていた部位によって違ったりそのアルパカの毛質によっても違います。赤ちゃんアルパカの毛は大概フワフワなのですが、やっぱり柔らかい方が高品質なのだそうです。
きれいにした後は、色や硬さ別に袋に分けていきます。お家のお母さんは毛を見ただけで、「これはあの子の毛ね〜。」と分かっていて、さすがでした。
そして同じアルパカでも、その年によって毛質が違うんだとか。実際に毛糸を見てみると、つやというか色の深みが違う気がしました。
また柔らかい毛は靴下用、硬めは毛糸用、など用途によっても使い分けます。
生き物なので、個性があるし、ナイーブだったり、その時々で変化があるから面白かったです。いずれも、どんな状況になっても向き合っていくという姿勢や根気強さのようなものが大切な気がしました。
さて、次回はロッキーのローカルなクリスマス風景をはさんで、いよいよ毛糸になる模様をお伝えします。
これまたローカルなミル工場へ仕分けした毛を持っていき、工場見学をさせてもらいました!
ではまたー
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