ホーチミンに来て3日ほど経ち、気分はベトナムガールで朝早くビンタイ市場へ出かけた。
ビンタイ市場は問屋街として知られていて、扱っているものは工具やお米の袋など商売人向け。おまけに市場にいるほとんどが地元の人で、いかにも観光客のこちらに向ける視線は冷ややか。少し怖ささえ感じた。
せわしない感じで通り過ぎていく地元の人にビビり、小心者の私はカメラをすこともできなかった…
そんな中を見て行くと、想像していたカラフルなプラスティックの小物やスティールのキッチン雑貨など一向に見かけない…
しかし、お目当てのプラカゴのショップを発見。
仲良く2店舗とも、大量のプラカゴが店先に吊るされて並んでいる。
片方に入り、山積みにされた商品の中から良さそうなものをあさりに漁る!
山積みというのも、デザインや色まで全く違うものが一つ一つのプラカゴの中に重ねられていて、それらを見ていくのは大変な作業だった。
それでも店の隅々まで見て、2時間近くは居てしまった。
気がつくと、店を出る頃には手が真っ黒!でもなんだか、店中のプラカゴをひっくり返してまでみたんだという満足感があった。芋掘りの時の感覚に似ているかもしれない。
プラカゴも私が想像していた単色かチェックの原色カラーのものは店の奥〜の方で埃をかぶっていて、
今はこれ! とばかりに店先に並んでいたのは、以前のものより編み方が凝っていたり、落ち着いた色合いだったりと今風に進化を遂げたものだった。
そう、私が想像していたものは、とうの昔の話。ベトナム雑貨も時代に合わせて新しくなっていたのだ。
プラスティックの小物やスティールのものもなくはなかったが、いずれも求める人が少ないのか、隅の方でひっそりとしていた。
なんだか寂しかったものの、私もその状況を見て欲しいと思わなくなってしまった。
時代が変われば需要も変わり、雑貨も変わる。でも、ここに来るまで私の気持ちは変わらなかったのに、新たなデザインのプラカゴを得られた達成感とこの状況を見て気持ちがころっと変わってしまった。
お得意の思い込みで、過去のいい思い入れを今のことのように自分の中で再現していた自分に笑えた。
今は昔。昔ながらのベトナム雑貨とそれに対する自分の妄想にさよならを告げ、市場を後にしたのだった。
と、この口調はこれにて終わり!
プラカゴバックの中にはこんな幾何学模様もありましたー!
違う店で見つけた竹かごバッグ。全て手作りなのだそう。
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